
谷津遊園にかつて存在した野球場にて、大日本東京野球倶楽部(巨人軍)が結成されました。バラ園入口にはその記念碑があります。
習志野市にある「谷津バラ園」では、毎年春と秋に園内を大輪のバラが包みます。
大正14年〜昭和57年に存在した大型遊園地「谷津遊園」内に誕生し、昭和63年の再建後は「谷津バラ園」として、現在も親しまれています。
園内は、ツルバラのアーチや円形の庭づくりなど、谷津遊園時代の面影が残ります。
今回、その復活の背景を、谷津バラ園所長の豊村 貫太郎さんに伺いました。
東洋一とも呼ばれた大バラ園
かつては現在の国道14号まで広がる大バラ園で、開園時にはバラ園芸を嗜んでいらっしゃった、秩父宮妃殿下をお迎えしました。
また、世界各国のバラの試作が行われ、最盛期には1200種のバラが咲くなど、大きな盛り上がりを見せていました。
しかし、昭和57年12月。社会情勢の変化により、惜しまれつつも谷津遊園が閉園し、それに伴いバラ園も閉鎖。バラ園跡地には街開発のため団地が建つと思われましたが……
バラ園復活大作戦
千葉や東京、埼玉の方々が親子三世代で楽しめた谷津遊園の形見と、市が誇る東洋一のバラ園を残すべく習志野市民が一致団結しました。
「たとえ遊園地が閉園してもバラ園だけはどうか!!」と、市長にバラ園を残すようお願いしたのです。
その思いは届き、京成電鉄から市の運営となり、見事再建が決定。
再建に携わった豊村さんは「当時はまだ新人だったが、市民が必死に守り抜いたバラ園をなんとか復活させたい」と奮闘したそうです。
当時の面影を残しつつ、シーズン以外も楽しめる工夫や、バリアフリー面でアップグレードし、復活を果たしました。
枯れることのない思い出のバラ
今では所長になられた豊村さん。
「谷津遊園時代から存在する品種もあり、一輪一輪には来園者一人一人が何十年も愛し続けた想いがある。
皆様の思い出をずっと綺麗に枯らさずに、残していきたい。」その言葉から、古くから愛されてきたものを、未来へ残す大切さを実感しました。
今年も園内では、来園者の思い出話と共に、嬉しそうに咲くバラたちを見ることができるでしょう。
習志野市 谷津バラ園
【住所】習志野市谷津3-1-14
【入園料】高校生以上550円/65歳以上250円/小中学生無料※時期により変動
【営業時間】8時〜17時
【休園日】月曜日(祝日の場合は翌日)※10月1日〜11月30日は無休
【問い合わせ】047-453-3772
【HP】http://www.yatsu-rosegarden.jp