千葉県北部中央に位置する酒々井町は、古代東海道の陸路やかつて香取の海・印旛浦と呼ばれた水路が交差する場所にあり、遠い昔から街道の拠点として人と物が往来してきました。また、昔から美味しい水と豊かな自然があった為、酒造りが盛んな土地としても有名。そんな歴史と文化と自然あふれる酒々井町が、潤いと健康をもたらす爽やかなハーブを、より多くの人に慣れ親しんでもらおうと1992年に開園した「しすい・ハーブガーデン」(以下ガーデン)。1800㎡の敷地に世界各国のハーブ150種類以上を植栽しています。
取材日は、梅雨も明け本格的な夏を迎えた頃。最初のお出迎えは爽やかな香り♪芳しい匂いに誘われて門をくぐると、可憐な花々が顔を揃えます。その奥で、一輪車をひく笑顔の女性…開設時より設営に携わってこられた主任の酒瀬川さんです。
—ハーブを知るキッカケは?
25年前、酒々井町が「ハーブのまち」づくりの一環で開催した講習会で、ローズマリーの香りに衝撃を受けました。以降、ハーブの虜になり、平成7年、自宅でハーブ染・ハーブ教室「香工房」をオープン。それを機に、しすい・ハーブガーデン(以下ガーデン)から10年間離れていました。
—なぜ、またガーデンに?
酒々井町営から業務委託運営に変わるのを機に、お話を受けました。私がお断りするとガーデンを無人の公園にしてしまうという事だったので、ガーデンを守りたい一心でお引き受けしました。今はガーデンが忙しくて教室は開催できない状況です。
—やりがいは?
ガーデン運営のみならず、ハーブの先生もしています(笑)。酒々井町内の小学校では生活科や総合の授業で「ハーブ学習」をします。ハーブは五感を刺激 するので、教材に最適♪押し花やハーブ染・石鹸などのハーブ利用術を教えています。6年生は卒業式で胸につけるコサージュを、染める段階から手作りしているんですよ。子ども達がハーブやハーブ染に興味をもち親しんでくれる事は、私のやりがいにも繋がっています。
—酒瀬川さんにとってガーデンとは?
元気をもらえる場所。ガーデンを一周りすると、植物が季節を感じ、力強く生きている事が伝わってきます。秋はセージ系のお花が見頃を迎えます。是非、遊びに来てくださいね。—ハーブを知るキッカケは?
25年前、酒々井町が「ハーブのまち」づくりの一環で開催した講習会で、ローズマリーの香りに衝撃を受けました。以降、ハーブの虜になり、平成7年、自宅でハーブ染・ハーブ教室「香工房」をオープン。それを機に、しすい・ハーブガーデン(以下ガーデン)から10年間離れていました。
「ハーブは良い香りがするだけではなく、人間の体や生活に役立つ植物。花・葉・茎などが、薬用や料理、香料として使われます。育て方も意外と簡単なんですよ!ポイントは原産国。土や環境を、原産国に近い状態に保つ様にすると良く育ちます。」とハーブについてご教示くださいました。園内にある喫茶コーナーでは、ハーブと手作り品にこだわった軽食やドリンクを提供。ハーブ使いの参考にもなります。
ガーデンの見所をお聞きすると「デイリリーですね。一日だけユリの様な花を咲かせる美しいハーブです。ここでは約10種類のデイリリーを見る事が出来ます。花びらは食用可能。肉厚で歯ごたえがあり、ビタミン類や鉄分を豊富に含みます。サラダやジャム・スープ・炒め物などがオススメ。翌日に咲きそうな花を摘みサッと茹でて酢の物にすると、見た目もキレイで美味しいですよ。」
取材時には、カートホイールズというデイリリーが咲いていました。優しい黄色の素朴で愛らしい花。グリーンの多い園内の彩りに一役買っています。デイリリーは、乾燥や湿気にも強く、どんな土地でも育つとか。ガーデンハウスではハーブの苗も販売されていて、スタッフの方に尋ねれば育て方のアドバイスもしてくれます♪
「ガーデンに来ていると発見ばかりで楽しいです。小さなガーデンですが毎日何かが確かに動いています。」と酒瀬川さん。ハーブは人に活力を与えてくれる不思議な力をもっている様に感じました。普段の生活に少し疲れたな…と思った時、立ち寄ってみてはいかがですか?
【住所】印旛郡酒々井町墨1549-1(コミュニティプラザ敷地内)
【営業時間】観賞用ガーデン…常時開園
ガーデンハウス&ショップ…10時〜16時 ※月曜日、12〜3月は休業
【アクセス】JR総武・成田線「酒々井」駅よりタクシー7分、または京成線「京成酒々井」駅よりタクシー10分
※ふれ愛タクシー(片道300円)平日のみ利用可。要予約。
問合せはしすい・ハーブガーデンへ(☎︎043-496-4909)
【入園料】無料
【駐車場】有
【HP】https://www.town.shisui.chiba.jp/docs/2017112200059/
※この情報は2014年8月のものです。