
佐倉市先崎の田園風景の中に、まるで北海道・富良野を思わせるような幻想的なラベンダー畑「佐倉ラベンダーランド」が広がっています。
千葉県内最大級となる、約13600㎡のラベンダー畑には、「濃紫早咲」「おかむらさき」「ラバンジン」「レイラブルー」など、数種類のラベンダー約6300株が栽培されており、見ごろを迎える5月下旬~7月中旬の時期には、ラベンダー祭りが毎年開催されています。
(ラベンダー祭りの初日にはバラも見頃を迎え、美味しい食べ物に楽しい演奏、可愛い手作り作品を楽しめる『ラベンダー祭り前夜祭withローズフェス』が開催。※雨天順延)
2004年の開園以降、見頃を迎える6月〜7月には、市外からの来場者も増え、平日で約500人、休日には1200人が訪れる人気観光スポットとなっています。
0ベースからのラベンダー畑への挑戦
このラベンダー畑を企画したのは、隣接するユーカリ・ゴルフプラザと霊園「合掌の郷」を運営する蕨産業株式会社の蕨和雄さん。「佐倉を花いっぱいの街にし、花に癒されながら街を活性化させたい」そんな想いからこのプロジェクトが始まりました。
北海道のラベンダーの名所・中富良野の「ファーム富田」の富田忠雄さんに直談判し熱意を伝えた蕨さん。
富田さんの共感を得て、栽培の指導を受けながら佐倉でのラベンダー栽培に挑戦します。
しかし、佐倉の気候は湿度が高く、もともと田んぼだった土地のため水はけも悪く、決してラベンダーに適した環境とはいえません。
それでも地元の資材を使って土壌を改良し、手間を惜しまず育て続けた結果、富田さんから「富良野よりも良い出来だ!」と称賛されるまでに成長しました。
気軽に立ち寄れる季節の花の都

佐倉ラベンダーランドは、誰もが気軽に立ち寄れる場所として無料で開放されています。
春には菜の花やポピー、夏にはひまわり、秋にはコスモス、近年ではバラ園も整備され、通年で四季折々の花を楽しめます。
取材日はシーズン前で、ラベンダーはまだバスケットボールほどの大きさでしたが、周囲に立ち並ぶポプラの木と相まって、どこか素朴で優しい風景が広がっていました。
畑ではスタッフの方々が黙々と作業を進めており、 人の気配が感じられる田舎道の景色に心がほっと和みます。
「花であふれる街は、自然と挨拶や交流が生まれ、心にゆとりある人を増やす力がある」と信じる蕨さんの想いのもと、この美しい景観は、多くの人の手によって大切に育まれてきたことが伝わってきました。
ラベンダーは7月上旬に収穫されはじめ、蒸留を経てラベンダー製品となり、売店で販売されます。
上品な香りのラベンダーソフトクリームを味わいながら、紫に染まる佐倉の景色を楽しみに訪れてみてはいかがでしょうか。

(取材中なのでクリームは少なめにオーダー笑)
佐倉ラベンダーランド ラベンダー祭り
【日時】2025年5月24日(土)〜7月13日(日) 10時〜16時
【住所】佐倉ラベンダーランド(佐倉市先崎233)
【アクセス】コミュニティバス先崎入口徒歩5分・先崎会館徒歩5分
【駐車場】100台完備
【入場料】無料 ※ペット入園可能
【問い合わせ】043-463-1382
【HP】https://sakura-lavender.com