道の駅やちよの周りに広がる畑には毎年5月〜6月にかけて一面白い花が咲く畑がポツポツとあります。
この白い花の正体は蕎麦の花。
八千代市で販売されている半生麺「のぶ蕎麦」の原材料となっています。
なぜいつの間にか八千代市に蕎麦畑が広がっているのか。
「のぶ蕎麦」はどのようにして生まれたのか。生産者の荻原さんを取材しました。
(荻)私は八千代市で洋蘭の栽培やキウイフルーツ農業を行ってきましたが、還暦間近になった頃には手付かずで空いている畑(遊休農地)が広がりつつあり、この土地でなにを栽培できるか考えていました。
そんな時に訪れた長野県飯綱町で、広大に広がる見事な蕎麦の花畑を見たことが蕎麦作りを始めたきっかけでした。
遊休農地の多い八千代市でもこの景色を作って観光資源にできないかと考えました。
八千代市ではすでにやちよ蕎麦の会が蕎麦畑を作っていたので、蕎麦の会に指導を仰いだところ、私の農地でも花を咲かせたので、八千代市でも蕎麦が作れることを確信しました。
(荻)その後は本場の長野県飯綱町のふるさと振興公社へ研修に行き、蕎麦の生産についての知識を身につけます。賞味期限は4ヶ月。
手打ちに近いコシのある風味豊かな蕎麦をいつでもさっと茹でて食べられるよう、試行錯誤を重ね出来上がったのが「のぶ蕎麦」です。
八千代産を打ち出すためにパッケージはやっちとコラボ。
お土産としても人気を集め、今では月500パックを売り上げる人気商品となりました。
荻原さんは蕎麦だけに留まらず、そばの実を生仕込した本格そば焼酎「八右衛門」を「橘倉酒造株式会社」の協力を賜り、製造しています。
(荻)私が蕎麦畑の栽培に着手したのは59歳の時でした。
周りには少し心配されましたが、八千代市に蕎麦畑を広げるのが私の使命だと思っています。
寒さに弱い蕎麦の実は一年に1回しか取れないところ、八千代市は気候が暖かいので2回取ることができるのも魅力です。(花の見頃5月〜6月上旬・9月半ば〜10月上旬)
八千代市で蕎麦の花畑を見かけた際は八千代市で蕎麦を名産品にしようと励んでいる人間がいることを思い出してらえたら嬉しいです。
そして、ぜひ八千代島田産そば粉100%の「のぶ蕎麦」を召し上がってみてください。
あとがき
八千代市出身の筆者が小学生のとき 給食で食べていたキウイフルーツが荻原さんの作ったキウイフルーツであったことが取材をしていて発覚しました。
のぶ蕎麦を茹でる時はお箸でつつかず熱湯で2分半、溢れ出ないよう火加減だけを調整して茹で上がるのを待つ。ザルにあげたらすぐに冷水で冷やすとコシがしっかりしますよと荻原さん。
付け合わせのめんつゆは濃くて夏の疲れた体にもぴったりです。
卵・とろろ・きくらげ・トマト、張り切って色々乗っけて食べました。
荻原さんのお話を聞いて名産品というのは誰かの『ここで作ってみよう!』という情熱から発展して地域に根付いていくものなのかなと考えさせられました。
のぶ蕎麦
【のぶ蕎麦販売店舗】
・荻原園芸(八千代市島田1027-2)
・イトーヨーカドー八千代店(八千代市村上南1-3-1)
・イオン八千代緑が丘店(八千代市緑が丘2-1-3)
・JA八千代市農産物直売所よったいよ(八千代市大和田新田640-7)
・道の駅やちよ(八千代市米本4905-1)
【販売元】荻原園芸(9時~17時)
【住所】八千代市島田1027–2
【電話】☎047-488-1380・ ☎080-1298-5402