
16号沿いを走ると現れる、和やかな看板
店名の由来は、綱嶋家のご先祖様の名前
八千代市の名産品の一つである「梨」。
今回は旬の梨にちなみ、八千代の梨文化を支える梨園の一つ、「梨園またべー」の園主である綱嶋 祐介さんに貴重なお話を伺いました。
そこには、若くして梨園を引き継ぎ、困難を乗り越えた綱嶋さんならではの伝統と革新の経営戦略がありました。
秋の梨から生まれたお客様との繋がり

秋のおすすめは「恋姫梨(こいひめなし)」。
実は、またべーでしか味わえない限定の梨。
酸味と甘みが混ざる、ジューシーで爽やかな味が楽しめます。
しかし、購入にはタイミングが大事です。秋の梨は品種が多いものの、一週間で品揃えが変わるほど収穫数が少ないためです。
綱嶋さんは「せっかく来てくれたお客様が、食べたいと思った梨が無い時があり、申し訳ない」と考え、ある作戦を実行しました。
それは、SNSです。
例えば、LINEで収穫状況を共有し、お客様が欲しい梨をすぐに買えるよう工夫しました。
購入後に得られるポイントは次回購入時に使えるなど、固定客の獲得に力を入れています。
また、前職で得たHPの運営技術を活かし、遠方のお客様も購入が可能なよう、20年前から通信
販売を開始するなどの革新的な工夫により、今のまたべーに発展していきました。
先祖の梨を世に広める
では、なぜ綱嶋さんがここまで広報活動に力を入れるのか。
それは、先代達が「今よりも、もっと美味しいものを。」を追求し続け育てた梨を、もっと世の中に広めるためでした。
またべーが60年間研究を続けている古代農法は、「魚骨や貝殻などの自然由来の肥料で美味しい梨を作る」完全有機栽培の技術です。
綱嶋さんは代々伝わる技術を習得しつつ、自分にできることを模索し続けながら貢献しています。
「八千代の梨」をみんなで盛り上げる
八千代が梨の名産地だと、市民でも知らない方がいるそうです。
そこで、八千代市の梨農家さんが協力し合い、普及活動に取り組みました。
例えば、小学校での八千代の梨の特別講義は、15年以上続いています。
来店時に、「あの時教えていただいた者です!」と伝えてくれるお客様もおり、やりがいを感じると話されていました。
梨園同士で地域を盛り上げようと邁進する綱嶋さん。
取材を行う中で、八千代の梨の未来が明るく感じ、嬉しくなりました。
9月は梨本番。
甘くて爽やかな和梨を食べ、風流な秋を過ごしたいですね。
梨園またべー
【住所】八千代市村上684‐2
【営業時間】10時~18時(例年7月中旬〜10月中旬頃まで毎日営業)
【問い合わせ】090-4370-8249