食事をちゃんと取っているのかを誰かに確認されるだけでも、今の高齢化社会では重要なライフラインとなります。佐倉市の根郷地区では市民ボランティアによる独居高齢者向けの食事サービスグループ「むぎの会」の活動が行われています。活動日に取材に伺い、会員の方達にインタビューに答えていただきました。
むぎの会とは
むぎの会は約40年前から根郷地区の70歳以上の独居高齢者の方を対象に、月に一度お弁当を届ける活動をしています。お弁当代は佐倉市社会福祉協議会（赤い羽根共同募金のボランティア活動支援）が負担し、お弁当容器は近隣の企業からの寄付で成り立っています。近年では地区の根郷小学校の生徒達の見学訪問も行われるようになり、地域に根付いてきました。
食事サービスと安否確認
一週間前にハガキでお知らせし、お弁当が不要の場合は折り返し連絡をしてもらいます。連絡が来ないまま当日不在であった場合は、再度訪問や、紹介者・関係機関と連絡を取り安否確認を行っています。今の所前例はないですが、万が一のことを思い、二人一組で伺い、一人一人にお声かけし手渡しでお届けしています。
会員の意気込み
ボランティアだから出れる時だけ出るのではなく、毎月活動日の第２火曜日（配達日）は皆「むぎの会」を第1優先の予定としています。先日の台風15号で千葉が被害を受けた時は、調理場として使っている根郷公民館が断水、停電で使えず困りましたが、ミレニアムセンターの調理室を使わせてもらい、当日は全員に配達し安否を確認し、皆さんから大変喜ばれました。こんな時こそ活動の意義が問われる時だったので、皆の意気込みを感じました。
先代の存在
会の設立当時から指揮をとっていた渡部さんが、昨年亡くなられてしまいました。口数が少なく厳しい方でしたが、会のあり方や料理を上手に教えてくれる皆のお姑さんのような存在でした。これからも渡部さんの意志を継いで活動していきたいと思っています。
会員を募集しています
40年続いてきただけあって私達自身も70歳代が多くなり高齢化が進んでおります。メンバーは子育ての終わった主婦や退職後の男性・女性が参加し、楽しく仲間作りをしてきました。「むぎの会」は気負わず、できる事をゆっくり、長続きが基本です。お料理を覚えたい方や退職後に新たなコミュニティを見つけたいという方はぜひご参加ください。
取材を終えて
取材時は第1火曜日のお弁当の試作日でした。皆さんとにかく元気でパワーに溢れており、和気あいあいと手際よくお弁当を作っていました。試作品を最後に皆で食べたのですが、この味付けはどうやっているのか、など情報交換をしながら食べており、何十年も家の台所を守ってきた人達の知恵はとても参考になりました。
「ボランティアを続けていくのは実は仕事よりも大変なことなの」という会員の方の言葉が印象深かったです。高齢化社会を迎えている日本で、こういった活動をされている方々も近い高齢者である現実は考えていかなければいけませんね。（うき実）
毎月の活動内容
毎月第2火曜日に根郷公民館調理室で作った温かいお弁当（現在約50食）を、6グループに分かれてお昼にお届けしています。第1火曜日には味付けやおかずの配置などを検討するため試作し、おいしく味わっていただけるよう工夫しています。また、お弁当は旬のものを使い、季節感が味わえるようにしています。
むぎの会 ボランティア募集
調理だけ・配達だけでも歓迎です！
とくに配達ドライバーが必要です！
年会費：1,000円
配達エリア（根郷地区）
【北部】表町
【中間部】 城・松が丘・大栗・藤治台・春路・石川・六崎・大崎台・山王・太田・寺崎
【南部】 神門・馬渡・木野子・大篠塚・小篠塚
むぎの会
【活動日】
毎月第2火曜日（配食サービス）
9時～14時（根郷公民館調理室）
毎月第1火曜日（予行練習）
9時～13時（根郷公民館調理室）
【活動場所】根郷公民館（3階調理室） 佐倉市城343-5
【駐車場】有
【お問合せ】☎︎043-484-2989（山﨑）☎︎ 043-485-2830（安本）
