都心への通勤圏内の印西市ですが、住宅密集地から少し離れれば里山に囲まれた田園風景が広がります。もう何十年も前から変わらない景色。子どもの頃から印西に住んでいた方に聞くと、昔はたくさん飛んでいるホタルを除けながら家に帰ったとか。なぜ、近年ホタルが見られなくなったのか。それは農薬によるエサ不足。ホタルの好物タニシは稲の大敵で、農薬でタニシを減らした結果、ホタルも減少したのです。
しかし、北総花の丘公園「緑の景Eゾーン」の自然生態園では、手を加えない自然のなかでホタルが生息しています。観賞会担当のスタッフにお話を伺いました。

北総花の丘公園 緑の景Eゾーン 自然生態園

「ここには身体の小さいヘイケボタルがいます。光も弱いのですが、数の多い時にはきれいに輝きます。薬をまかない、街灯を消すなど自然環境を保つようにしているので、ホタルの数はその年によって増減しながら生息しています。子どもの頃はホタルが身近で、光の群集が風に揺れている光景が忘れられません。
自然のままに生息しているホタルを見てもらおうと、10年前にホタル観賞会を始めました。昨年までは2日間でしたが、今年はホタルをゆっくり鑑賞できるように平日を入れた6日間で開催することにしました。」
鑑賞会の日時は、スタッフが気象情報や月の角度など様々な条件を計算して、ホタルが一番光る(求愛行動)時期を割り出して決めています。スタッフの方々の経験と努力に頭が下がりますね。それでも強風の日や湿度が低い日などはホタルが飛ばないので、ご理解を。
ホタルが見られるのは、湿気と温度が好条件の夜8時前後。気象条件にもよるので、開催の有無はホームページかお電話でご確認ください。

【鑑賞時の注意】
①虫除けスプレーや携帯式虫除け、香水やたばこなどにおいの強いものは厳禁。
②ホタルは人工の光に弱いので、懐中電灯や携帯電話、スマートフォン、カメラ、ビデオ、子どもの光る靴など、光が出る物の持参はご遠慮ください。
③ベビーカーやペット同伴のご入場はご遠慮ください。
④スタッフの指示に従い、静かに鑑賞してください。

ホタル観賞会
【日時】例年7月末〜8月上旬
【開催場所】県立北総花の丘公園 緑の景Eゾーン自然生態園(東京基督教大学隣り)
【アクセス】北総線「千葉ニュータウン中央駅」南口よりレインボーバス高花線「電話局」下車徒歩8分
【問い合せ】☎︎0476-47-4030

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