【印西市】力強くシベリアから飛来 本埜白鳥の郷

平成4年11月14日。印西市本埜地区で、農業用排水路工事のために水をはっていたある田んぼに、6羽の白鳥が舞い降りました。当時、千葉県鳥獣保護員だった出山光男さんは、この地に留まって欲しいと毎回同じ服装で、朝昼夕と1日3回の餌付けを試みました。「難しいのでは」という声もありましたが、翌年は12羽、翌々年は23羽と毎年飛来数は増え続け、平成23年には1380羽と最多数の白鳥を数えました。
 平成11年に亡くなられた出山さんのご意志は、「本埜白鳥を守る会」を中心に多くの人に引き継がれています。そのひとつは本埜第二小学校の児童たち。白鳥の餌にするために、稲刈りの後に実をつける二番穂を児童全員で摘み取る作業を学校行事としています。今年は11月8日に行い、17日に晴れて「白鳥を迎える会」を開催。学校全体で白鳥を迎える気持ちを高めています。

本埜白鳥を守る会の皆さん

 2016年は10月21日に1羽が初飛来し、12月3日現在で約260羽。白鳥たちが毎年シベリアからここに戻ってくるのは、農薬を使わず自然が残る田んぼであることを知っているからでしょう。
 現在は出山輝夫さん(光男さんのご子息)が、毎年白鳥のために同じ田んぼに水を張って、毎年同じように餌やりを続けていらっしゃいます。出山さんに最近の白鳥の様子をお伺いしました。
 「昨日朝早く、白鳥たちが慌てて飛び去っていったようで、朝6時に餌やりにきたらもう一羽もいなかった。田んぼの水の中に、一羽のカモの死骸があったんだよね。たぶんタカが来てカモを襲って食べた後に田んぼに放り投げたんじゃないかな。夕方になって数羽が様子を見に上空を旋回していたけど、餌を食べに降りて来なかったんだ。白鳥は本当に警戒心が強い鳥なんですよ。」
 見物客が歩く道路に消毒のための石灰をまいたり、『犬は離さないで』という看板を立てたりと、できる限りの注意を払って白鳥たちを見守っているのが印象的です。

 そんな白鳥たちが飛び上がる様子は格別。広い大空に力強く舞い上がり、大きな羽でぐんぐん加速して飛んでいく姿は、日常では見ることのできない、まさに自然そのもの!その自然を直接見ることができるのも、「本埜白鳥を守る会」の方々の努力のおかげですね。
 週末には活動資金調達のため甘酒や雑魚の販売も行っています。白鳥たちが羽を休めているのは2月まで。白鳥が餌を求めて多く集まる朝夕がおすすめです。

一斉に飛び立つ白鳥

※白鳥が驚いて飛んで行ってしまわないように、静かに観察しましょう

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