神秘的なワクワク体験! 千葉 南房総をゆく

少しづつ温かくなってきましたね。
先月に千葉南房総の海の方までドライブに行ってきました。
今号はちょっと地元を離れて、そこで出くわした体験をご紹介。
脳の活性化には新しい挑戦や体験を行うことが良いそうです。
神秘的な趣がある南房総の地でワクワクする体験をしませんか?

南総里見八犬伝の舞台となった山「富山」

南房総の山といえば鋸山が人気ですが、今回は鋸山から車で30分ほど離れた場所にある隠れた名所「富山(とみさん)」に登ってきました。
なにが名所かというとこの山、あの伝奇小説「南総里見八犬伝」の舞台のモデルとなった山なんです。
伏姫と愛犬の八房が籠っていたとされる洞穴「伏姫籠窟(ふせひめろうけつ)」があります!
一体どんな冒険が待ち受けているのか…レッツゴーです!

まずは目印となる富山市営駐車場(南房総市竹内12-1)に車を停めます。

富山市営駐車場。そこそこ車が停まっていました。
市営駐車場の目の前にはさっそく看板が

駐車場の前にある伏姫籠窟の看板。
指示通り矢印のほうをまっすぐ進んで行きます。
進んでいくと小学校に突き当たるので、そこから右に進んでいきます。
道がすぐに山道っぽくなり、うお〜登山がはじまった〜!!(気でいる私)

すぐに山道っぽくなりました
なぜだか少し濁っている水

15分くらい歩くと登山口のような広間に出ました。
正面の門には伏姫籠窟文字が。
受付かな?と思った建物はトイレでした。(中はちゃんと管理されているようで綺麗でした)

広間に出ました
奥にあるのがトイレ
伏姫籠窟入口
入り口の横には伏姫籠窟がなんたるかが解説されています

入口の階段を登っていくと舗装された階段が続きます。
いい感じの段差なので、ふっふっふとリズム良く登っていくと、じんわりと汗をかいてきました。
所々に伏姫が解説する南総里見八犬伝の物語の詳細が書かれており、まるで物語に導かれているような気分になります。(私伏姫だったの…?)

灯籠があるのですが夜はライトアップされるのでしょうか

(入り口から10分くらい階段を登り続ける)

あ…あれ穴?

なにかある

石の文字を見るにここが伏姫籠窟のようです。
「籠窟」って字は洞窟的な意味なんだろうなと捉えていたので、もう少し山の中を進んでいくものだと想像していました。
中に入れそうなので入ってみます。

玉の横には小さな祠のようなものがありました

穴の広さは4メートルぐらい?小さな洞窟です。
奥の方が少し広くなっており、伏姫から生まれた八犬士達が持っていたとされる「仁・義・礼・智・忠・信・孝・悌」と書かれた玉がズンと置いてありました。

(伏姫はここに犬の八房と一緒にいたのかあ、さすがに寒かっただろうなあ…)
物語は架空のものですが、まるで本当にそこに歴史があったかのようなリアルさに思わず想像力が膨らみます。

取材させていただきますと拝んでおきました。
ちなみに周りには人はいなかったのですが、洞窟の中に入ると空気がスッと変わり、なんだかちょっと怖かったです。

洞窟を後に、さーて頂上目指すぞ〜と思い周りを見渡しても、それらしき続くような道がありません。

え…まさか富山これで終わり!?

そんなわけない。
実は富山、2019年に発生した令和元年房総半島台風の影響で所々に倒木や土砂崩れがあります。
本来であれば伏姫籠窟の入口から山頂まで道が繋がっているのですが、道が荒れているのか通行止めされていて通れませんでした。

ええ〜

登山口に繋がる福満寺から登ります

一旦市営駐車場に戻り、駐車場から右側に約15分ほど歩くと…

富山の遊歩道に繋がる福満寺があります。

福満寺の仁王門
お墓があります
杖も借りれます

お寺の横のお墓を横切り、なかなか勾配のあるアスファルトの坂を登っていくと、いよいよ山道っぽくなってきました(2回目)
よし!今度こそ行きますか!

あ、荒れてるな…

写真じゃうまく伝わらないのですが結構な勾配とジャングルジム具合です。
(後ろにいたご婦人方はここで引き返してしまっていました)
台風の爪痕ってこのように残るんですね。
ん?流れてきちゃった?って感じ。
取材で来た私はここで引き返すわけにはいかない!足元に気をつけながら進んで行きます。

本来は立っていたのかもしれない
土砂で道がふさがっている箇所も
ごろごろしてる
こんな泥の塊がところどころにある
鋸山にもあった首無し羅漢様…富山も例外ではなかったのが伝わってきます
いい感じにもも上げ運動になります

山道の途中でしばらく階段が続くのですが、一段50㎝くらいあるのでなかなかきつかった。
おまけに割とずっと雑木林の中で薄暗い。
前半は汗だくでしたが、ペースダウンした後半は汗が冷えてきてちょっとだけ寒かったです。
また、蜂に注意の文字がちらほらあったので、時期によっては見かけるのかもしれません。
なるべく白い服で行くことをおすすめします。

愛の鐘、そして里見八犬士終焉の地へ

 平成11年に現在の天皇陛下が登山に訪れたことから、富山は「愛の山」としても親しまれています。
それにちなんだ「愛の鐘」や縁結びのご利益がある樹齢300年のボタン杉の巨木が山道途中にありました。
もちろん鳴らしていきました(鐘の音がすごい大きくてびびる)

愛の鐘

 あたりも薄暗くなってきた…(登るのが遅かった)人がいない…(登るのが遅かった)想像していたよりも大変な登山で後半は少し不安になりましたが、山頂付近で突然広間に。

ふつくしい

「里見八犬士終焉の地」の碑が立つそこには夕日で輝く房総の海が広がります。
(山頂じゃないけど感動と安心…。あともう少し!)
伏姫を守った八犬士達の力をもらえたような気がしました。

登山開始から約1時間半ほどで山頂に到着

また少し階段を登っていくと広間にでました。
ついに山頂です。
(里見八犬士終焉の地で結構感動していたので割と冷静)
山頂には展望台があり、房総の山々と東京湾を一望することができました。

展望台。登るとギシギシするので地味に怖い
誰もいなかったので思わずあーっ!!!って叫ぶ。
とみさん…とみやま…とやま…どれだっけ…ってなりがち
山頂手前にありました。伏姫籠窟からここに繋がるのかあ

一服したいところでしたが、夕暮れ時も近かったので急いで下山!(35分ぐらいで下山)
正直お隣の鋸山ぐらいのレベルかと思ってましたが、登山ビギナーの私にはなかなかレベルが高く…体力を試される登山でした。
足腰と体力に自信のある方はチャレンジしてみてください。
途中座れる場所もあったので、お弁当を持っていってもよかったかなと思います。

実は伊予ヶ岳に繋がります

以下あとがき

南房総はヒカリモ発祥の地

黄金の水面に浮かぶ弁財天

富山に向かう途中、富津市を走行中に見つけた「ヒカリモ発生地」の案内。
気になったので立ち寄ってみました。
富津市の竹岡は日本で初めてヒカリモが発見された場所なんだそうです。
JR竹岡駅から徒歩3分のところにある黄金井戸(こがねいど)という海蝕洞は昭和3年に「竹岡のヒカリモ発生地」の名称で国指定天然記念物に指定されました。
3月から5月の菜の花が咲く頃に洞穴内の水たまりがヒカリモにより黄金色に輝きます。(住所:富津市萩生1176)

金谷名物 かじめ

かじめ

帰り道にはで金谷名物の「かじめ」その他もろもろを購入。
ねばりけが強く栄養価の高い海藻で、汁物や和物にして食べます。

久しぶりの遠出でしたが運動不足の体には良い刺激でした。
なんか運気上がった気がするから、いいことあるといいな!
来年は伊予ヶ岳にチャレンジします!

富山 伏姫籠窟
【住所】南房総市合戸269
【アクセス】JR内房線「岩井駅」から徒歩約1時間・南房総市営無料駐車場(南房総市竹内12-1)より徒歩約20分
【駐車場】市営無料駐車場有り
【電話】☎0470-33-1091(南房総市観光プロモーション課)

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