【銚子市】日本遺産を訪ねて『北総四都市江戸紀行・江戸を感じる北総の町並み」港町・銚子の町並みを歩く

 平成28年4月に日本遺産に認定された『北総四都市江戸紀行・江戸を感じる北総の町並み(※1)』。 今回は四都市の一つ、銚子市をご紹介します。 去る2月18日、佐倉市主催の「歴史学習会(※2)」の一環で企画された、銚子市の構成文化財について学ぶバス学習会に参加させていただきました。
【※1】歴史的建造物や伝統芸能と いった有形・ 無形の文化財を地域やテーマごとに認定する「日本遺産」に、江戸を支えた北総四都市、佐倉(城下町)・成田(門前町)・佐原(商家町)・銚子(港町)を舞台とした文化・ 伝統を語るストーリーが認定された。
【※2】佐倉市では、ふるさとを学び理解を深める佐倉学を推奨し、年間を通じて講座や文化財の特別公開などを企画。市外者参加可能なものもあります(要問合せ)。

港町・銚子
 天然の漁場を臨む好地にあり、江戸の人々に鮮魚を供給する港町として栄え、醤油醸造で食文化を支えた。

ヤマサ醤油工場見学
 銚子の海洋性の気候風土は、麹菌など微生物の働きを活用する醤油醸造に最適で風味を高める。 この特徴を見出だし、ヤマサが醤油作りを始めたのは江戸時代初期。

取材日は工場休業日のため、映画上映で醤油の歴史を学びました

銚子電鉄乗車(銚子駅〜外川駅)
 1923年に運行を開始し『銚電』の愛称で親しまれる。レトロな車両、個性的 な駅舎、車窓に広がるキャベツ畑…地域の人々に愛されるローカル線の旅が楽しめる。

無人駅が多いため、車掌さんが切符の受け渡し。 車掌さんと顔馴染みの地元の方の会話に、ほっこり。

外川の町並み散策
 1658年、紀州から移住した崎山治郎右衛門が波止場の築港工事の際、港を中心に碁盤目状に整備。 古き良き漁師町の風情が残る。

昔ながらの石畳を歩き港まで散策。
途中、蔵の形の建物に『フ』×10の文字。これは何屋さん?答えは記事の最後へ♪

犬岩
 源義経伝説の一つ。 兄・頼朝と対立し、朝廷から義経追討指令が出され、藤原秀衡を頼り奥州へ逃れる際、銚子・犬吠埼から舟で北上。 その時、とり残された愛犬の若丸が7日7晩鳴き叫び、8日目にその姿が犬岩となったとされる。 この鳴き声が届いた事から犬吠埼の名が付いたとか。

かなり大きくインパクトがあります。ガイドの方から伝説を聞き、改めて見ると悲しげな表情が見えたような気がしました。

屏風ケ浦
 銚子市名洗町から旭市飯岡刑部岬まで海抜50m前後の絶壁が延々10kmにわたって屏風の様にそそり立つ。 『東洋のドーバー』といわれる。 雄大な景観と地質学的価値が認められ、国の名勝及び天然記念物に指定。

波の浸食により出来た海岸の絶壁は圧巻。遊歩道があり、波打ち際を散策でき気持ちいい♪

*  *  *
 参加者からは「屏風ケ浦や犬岩など自然が作り上げた絶景を堪能出来た」「美しい海に加え歴史や文化にまつわるスポットも多く、改めてゆっくり散策しに来たい」といった感想も寄せられました。記者も、銚子電鉄の動きとともに時間の流れがゆっくり遡っていくような錯覚になり、 写真やガイドブックでは感じ得ない感動がありました。 江戸を感じられる銚子に、ぜひ訪れてみてください。
[取材協力]佐倉市

『フ』×10の答えは、明治42年創業の老舗お豆腐屋さん。

銚子駅までのアクセス
【電車】総武本線または成田線で銚子駅
【車】東関東自動車道「佐原香取IC」から県道55号→県道44号→国道356号に出る
ヤマサ醤油工場
【住所】銚子市新生町2-10-1
【入場料】無料
【お問合せ】☎︎0479-22-0095
【工場見学申込】☎︎0479-22-9809(要予約)
※土、日、祝日及びゴールデンウィーク、お盆の休業日は工場休業の為、映画上映のみ(約20分)。要問合せ。
■佐倉市 歴史学習会についての問い合わせ
佐倉市教育委員会 文化課 文化財班 ☎︎043-484-6192

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